院内勉強会 ~担当:栄養士~

おいしいだけじゃない!人気メニューの栄養素と健康のヒント

 

三川内病院 栄養管理科では、患者様に提供する食事の満足度をより高めるため、定期的に「嗜好調査(好きなメニューアンケート)」を実施しています。

令和7年6月に実施したアンケートの結果をもとに、皆様から人気の高かったメニューにはどのような栄養があり、体にどんな良い効果があるのかをまとめました。「このおかず、おいしいだけじゃなかったんだ!」という驚きや発見を、ぜひ見つけてみてください。

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主菜(大きなおかず)ランキングと栄養の秘密

まずは、皆様の「食べたい!」という熱い一票が集まった主菜ベスト5です。

一位:魚の揚げ煮

二位:とんかつ・ハンバーグ

三位:からあげ

 

 

1位の「魚の揚げ煮」をはじめ、ランクインした食材には健康維持に欠かせないパワーが秘められています。

魚(サバなど)

魚には、血液をサラサラにして**動脈硬化や血栓を予防する「DHA・EPA」や、カルシウムの吸収を助けて骨を健康に保つ「ビタミンD」**が豊富です。「揚げ煮」のように一度揚げる調理法は、実は理にかなっています。油と一緒に調理することで、これら「脂溶性(油に溶けやすい)」の栄養素だけでなく、ビタミンB群やミネラルも効率よく摂取・吸収できるようになります。

豚肉

豚肉は、エネルギーを作るのに欠かせない「ビタミンB1」の宝庫です。糖質を体に動かすためのエネルギーに変えてくれるため、疲労回復やストレス軽減に役立ちます。不足するとエネルギーがうまく作れず、疲れの原因である乳酸が溜まりやすくなってしまうので、積極的に摂りたい食材です。

鶏肉

高たんぱく・低脂質な鶏肉は、リハビリを頑張っている方に特におすすめです。リハビリや運動の後は、一時的に**「筋肉損傷(筋肉へのダメージ)」が起きますが、その後の「筋肉合成(筋肉を作る)」が高まるタイミングで鶏肉などの良質なたんぱく質を摂ることで、より効率よく筋肉を修復し、強くすることができます。

 

付け合わせの相乗効果

お皿の隅に添えられたキャベツや大根おろし、酢。これらは単なる彩りではありません。

キャベツ: 胃を守り、脂や糖の吸収を緩やかにして血糖値の急上昇を抑えます。

大根おろし・酢: 消化を助けるほか、抗菌・抗炎症作用、中性脂肪対策など、メインのおかずの栄養をサポートする心強い味方です。

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副菜(小さなおかず)ランキングと野菜の摂り方

続いて、食卓を彩る副菜のランキングです。

 

一位:かぼちゃサラダ

二位:ポテトサラダ

三位:ピーナッツ和え

 

 

かぼちゃの優れた栄養価

見事1位に輝いた「かぼちゃ」は、まさに栄養の塊です。

豊富な栄養素: 免疫力を高めるβカロテン、血行を促進して冷え対策になるビタミンE、腸を整える食物繊維、むくみを防ぐカリウムが詰まっています。

吸収率アップの工夫: かぼちゃのビタミンは「脂溶性(油に溶けやすい性質)」なので、マヨネーズなどの油と一緒に摂ることで吸収力がグンと上がります。

摂取の目安: 栄養満点ですが糖質も多めなので、1日の目安は70~90g(小鉢1杯程度)が理想的です。

 

 

野菜摂取の目安:1日350gを目指して

健康のために「野菜は1日350g」と言われますが、実は、副菜3位の「ピーナッツ和え」や4位の「焼きビーフン」は、1食で約120gもの野菜を使用しています。これらを一皿食べるだけで、1日の目標の約3分の1がクリアできてしまうのです。

 

【かさの目安】

生野菜なら: 両手で3杯分

加熱野菜なら: 片手で3杯分(加熱するとカサが減って食べやすくなります)

※野菜ジュースは便利ですが、加工の過程でビタミンCや食物繊維が不足しがちです。あくまで「補助」として考え、できるだけ食事から摂るようにしましょう。

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丼もの・麺類と知っておきたい栄養トピックス

一皿で満足感たっぷりの人気メニューについても、耳よりな情報をお届けします。

【人気のラインナップ】

丼もの: 天丼、テリマヨ丼、カツ丼、親子丼、カレー

麺類: 塩ラーメン、ちゃんぽん、とんこつラーメン、肉うどん、焼きそば

 

食材の豆知識

えび: 意外かもしれませんが、低脂質で高たんぱくなヘルシー食材です。赤色の成分「アスタキサンチン」が美容や目のケアに、また「タウリン」が疲労軽減をサポートしてくれます。

卵: 「完全栄養食」と呼ばれるほど栄養豊富ですが、実はビタミンCと食物繊維は含まれていません。 卵料理を食べる時は、ぜひ野菜の小鉢を一緒に添えて、足りない栄養を補いましょう。コレステロールが気になる方は、1日1個、または週に3~4個を目安にするのが安心です。

カレーの玉ねぎ: 最初にじっくり炒めることで、玉ねぎの細胞が壊れて水分に溶け出し、独特の「とろみ」とコクが生まれます。でんぷんが糖に変わることで引き出される甘みも、おいしさの秘訣です。

翌日のカレーの注意点: 味が馴染んでおいしい翌日のカレーですが、食中毒には注意が必要です。鍋のまま常温で放置せず、小分けにして速やかに冷蔵庫へ入れましょう。食べる前は、中心部までしっかりと再加熱することを徹底してください。

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おわりに

三川内病院 栄養部では、皆様に食事の時間を心待ちにしていただけるよう、アンケート結果を大切に受け止め、日々の献立に工夫を凝らしています。

「おいしい」と感じることは、心の栄養にもなります。今回ご紹介した知識を少しだけ意識して、毎日の食事を楽しみながら、皆様の健康づくりに役立てていただければ幸いです。これからも皆様の元気な毎日を、食の面から全力でサポートしてまいります!